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法令/行政

投稿日:2020.10.22 
更新日:2022.09.26 

さまざまな入退場管理システムをご紹介。感染症対策を考えると入退場の監視が重要!

世界中で感染拡大を続ける新型コロナウイルス感染症の影響もあり、日本国内でもさまざまな感染対策が行われるようになっています。テレビなどの報道でよく耳にするのは『三密の防止』や『ソーシャルディスタンスの確保』、『マスクの着用』や『手洗い・消毒の徹底』などですが、ここにきてさまざまな施設では入退場の監視によって感染拡大の防止を行うようになっています。特にこれから冬に向けては、新型コロナウイルス問題だけでなく、インフルエンザやノロウイルスなど、さまざまなウイルス感染症の流行時期となりますので、入り口の時点でウイルスを締め出そうという対策が有効とされているのです。

新型コロナウイルスの対策としては『人との接触を減らす』ということが非常に有効とされているのですが、ウイルスは目に見えないほど小さなものですので、誰がウイルスに感染しているのか人間の目では判断のしようがありません。そこで、最近では入退場の際にサーモを使った監視を行うなど、既に発熱症状があり『感染が疑われる人間』を施設の入場前に引き止める対策が行われるようになっているのです。施設の入場前に感染者の特定ができれば、施設内での感染拡大を防ぐことができるようになりますので、新型コロナ対策としても有効とされているのです。さらに「誰が入場したのか?」といった入退場管理を行うことで、万一施設内で感染者が出た場合でも、接触した可能性がある人間を早期に発見することができるようになるというメリットもあるのです。

今後は、新型コロナウイルスと共存する「withコロナ」時代になると予想されている今、こういった入退場の監視の必要性は高くなっていくと考えられます。そこでこの記事では、ウイルスの感染拡大防止に役立つと言われる入退場管理システムにはどういったものがあるのかをご紹介していきます。
 

ウイルス対策に有効と言われる入退場管理システム

入退場管理システムについては、今回の新型コロナウイルス感染拡大以前からさまざまなシステムが運用されています。しかし、現在のように感染症対策のために入退場の監視を行うと言ったような使い方ではなく、どちらかというと重要データや設備を守るために入退場の制限を行うと言ったセキュリティ面が重視されるシステムだったと言えるでしょう。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大以後は、感染者との接触をできるだけ防ぐためのシステムとして変化していっているのです。例えば、最近では建設現場などでも検温やサーモを用いた入退場の監視が始まっているなど、屋外の作業現場でも入退場の監視がされるようになっているのです。
オフィスや工場などは、室内に多くの従業員が集まることになりますので、一人のウイルス感染者が入場するだけで、一気に感染拡大につながってしまう恐れがあります。そこで、以下のような「事前に感染の疑いがある人間を特定できる」入退場監視システムが続々と開発されているのです。以下に、いくつかの入退場管理システムをご紹介しますので、自社の業態に合うものがあるか検討してみましょう。
 

顔認証&非接触検温のできる入場ゲート

顔認証による入退場管理は、認証精度の低さなどを心配する方も多いのですが、近年では飛躍的のその精度が向上しており、現在ではマスクをしたままでも高い精度での顔認証が可能となっています。この顔認証システムに高性能のサーモグラフィーを付属することで、同時に非接触検温も可能とした入退場ゲートが登場しています。
新型コロナウイルス問題が発覚した当初は、検温するにしても一人一人従来の体温計で検温を行っていたのですが、この方法では体温計の受け渡しで接触が発生してしまいますし、1件の検温に時間もかかってしまいます。したがって、多くの従業員が同じ時間にやってくる企業の入退場監視としては決して適しているとは言えないのです。

『顔認証&非接触検温』を実現した入退場管理システムであれば、ゲートを通過するだけで入退場の管理と健康状態の監視ができ、問題がある人間が通過しようとした場合、アラームなどで知らせてくれるようになっています。通過するだけのこういったシステムは、学校や工場、商業施設など、多くの人間が出入りする施設には適していると言えるでしょう。

参考製品:『HESTA Security Gate

静脈認証を活用した入退室管理システム

製脈認証は、人体内部の複雑な血管を識別するシステムとなるため、現行の認証システムの中では特に偽造が困難で不正が難しい認証技術として有名です。さらに認証精度が非常に高い、認証速度が速いなどと言った特徴があるため、企業の入退場管理システムとして利用する場合でもストレスなく運用できると言われています。
そして新型コロナウイルスの感染拡大があってから、この静脈認証にサーマルカメラによる検温と、手指消毒ユニットを連携させた入退場管理システムが登場しています。実際の活用例を以下に引用しておきます。
 

エントランスや執務室ドアの近くに設置した手指消毒ユニットに手をかざすと自動的に消毒がなされ、その信号で認証装置のインターロックが解除されます。消毒ユニットを使わなければ認証装置は作動しないので、消毒をうっかり忘れて入室することがありません。認証は装置に手の甲をかざすだけ。認証されれば開錠信号が制御装置に送られます。
また、エントランスにサーマルカメラ(オプション)を併設することで、消毒・認証と同時に入室者の体温チェックも可能となります。入室者の消毒・認証・平熱がすべて確認された場合のみドアが開錠されます。
引用:メーカープレスリリースより

このシステムは、非常に高い精度の入退室管理ができるうえ、消毒と検温も同時に行えるなど、「withコロナ」時代では非常に有効な入退室管理システムとなるのではないでしょうか。

参考製品:手の甲静脈認証システム

 

 

まとめ

今回は、これから迎える「withコロナ」時代に備えるため、コロナ対策にも有効と考えられる入退場管理システムについてご紹介してきました。この記事でもご紹介したように、従来の入退場管理システムというものは、セキュリティ対策のために導入するという企業が多かったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大を経験した私たちは、施設内での感染拡大を防ぐための有効な手段と考えられるようになっているのです。

最近では、大型商業施設などの入口では、体温計による検温を行い入場制限をする…という手法もよく見かけますが、この方法では入場までに多大な時間がかかってしまいますし、検温担当者の負担も非常に大きくなります。また、人為的ミスにより発熱者を見逃してしまう…なんてことも考えられますので、決して安全とは言えないのです。

この記事でご紹介したような入退場管理システムであれば、ゲートを通過するだけで検温も同時に行ってくれるなど、施設内に感染の恐れがある人間が入ることを自動で抑止してくれるようになるのです。目に見えないウイルスの感染拡大を防止するためには、『非接触』ということもキーワードになりますので、今後は『顔認証』や『静脈認証』といった手法が増えていくのではないでしょうか?施設で働く従業員の健康を守るためにも、こういったシステムの導入を検討してみるのも良いと思います。

 

 

この記事を書いた人

辻中敏

安藤 知広

FACTASブランドマネージャー
執行役員東京本店長

1994年当社入社、工事管理者として工場建設における問題と多くの事例を経験。
2013年から東京本店次長として数多くの食品工場建設のプロジェクトリーダーを務める。
2018年10月ファクタスブランドマネージャーに就任し、食品工場建設における技術の体系化を進めております。