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AGVの採用で建築面積を有効活用

AmazonもAGVを採用

AGV(Automated Guided Vehicle)とは、人間が操作を行わず、自動で走行できる搬送車のことです。無人搬送車とも言われており、最近、倉庫や工場内における荷物の搬送で使用されるケースが増えています。

実際、一般社団法人日本産業車両協会の「無人搬送車システム納入実績」のデータによると、2014年度の数値(1,411台)から2016年度の数値(2,839台)へと非常に伸びており、倉庫や工場でAGVが近年、積極的に採用されている動きが理解できるかと思います。

先日もニュースになっていましたが、ECサイト最大手のAmazonでは、これまでは在庫棚に人が出向いてピッキングを行っていたものを、AGVのシステムを使い、棚ごとスタッフの元に移動して、ピッキング作業を行う仕組みを、国内では、川崎(神奈川)と茨木(大阪)の二か所で導入しているようです。

 

最近、徐々に採用実績が増えているAGV。そこで今回は、AGVがもたらす影響について紹介いたします。

 

そもそもAGVとは?

「自動走行」というと、レールや磁気テープなどの、いわゆる「軌道」という走行ルートが事前に設置されていることを思い浮かべられるかもしれません。しかし、それはSTV(Sorting Transfer Vehicle:有軌道台車)と呼ばれるもので、AGVではありません。AGVは無軌道で自律走行を行います。

 

そこでAGVとSTVの比較を表にまとめました。

AVG   STV
走行区画のマッピングが必要。マップ作成はスキャニングかCADにて。 走行ルート 軌道(レールや磁気テープなど)の設置工事が必要
再度マッピングが必要 レイアウト変化への対応 軌道の再工事が必要
割込搬送可能 割込搬送 順次走行のため、割込搬送は不可
マッピング次第で非常に高い 割込搬送 軌道上しか走行できない
センサーにて、障害物や他のAGVを回避 障害物回避 センサー未搭載の場合は衝突の可能性大
迂回ルートなどを自動で判断し、目的地に到着 軌道上の障害物は回避不可能

比較表から見るAGVの特長は…

  • 無軌道
  • 走行の自由度が高い
  • 障害物を回避

…などが挙げられます。

移動に際して軌道を必要としないため、倉庫や工場内で軌道を設定していない場所、あるいはスペースの関係で軌道の設置ができなかったような場所にも行き来ができるという大きなメリットがあり、わざわざ軌道を設置しなくてもいいので、工場内のスペースの有効活用、あるいは作業動線の効率化にもつながっています。

では、一体、軌道がないのにどうして目的の場所にたどり着くことができるのでしょうか?

無軌道のAGVのタイプは、「レーザー誘導型」(以下、レーザー型)「マルチ誘導型」(以下、マルチ型)、「追随型」などに区分されます。レーザー型とマルチ型に関しては事前に走行マップを作成しておきます。

レーザー型の場合は場内に反射板を設置し、レーザー照射の反射によって自走位置を確認しながら移動します。マルチ型は内蔵CPUにより自らマッピングし、自分の位置を推定して自律走行を実施します。レーザー型よりも高精度の走行性能を誇ると言われています。

追随型というのは、センサーを持ったスタッフの後ろをAGVが追随していくスタイルです。またAGVのメーカーによってはコンベア、リフター、ゲージなど豊富なアタッチメントを用意し、搬送する商品に応じて使い分けができるようになっています。

 

AGV、3つのメリット

これまで説明したようにAGVはSTVと比較し、「搬送」という働きは同じでも、自由度という意味で大きな違いがあります。この自由度から派生するメリットがいくつかあります。

 

まず一つは「省人化」です。自動で、あるいは自律して荷物を搬送できるので、その分、これまで搬送の部分にかけていたマンパワーを別の部門に注入することができます。また、昨今、工場では労働力不足が叫ばれて久しいのですが、AGVの採用により労働力不足解決に一役買うことができるかもしれません。

 

 

次に「業務効率化」です。例えば、これまでスタッフが在庫の入った棚まで出向いてピッキングしていたものをAGVが棚ごと移動させることでスタッフの移動時間が軽減され、その分、作業効率がアップします。また、学習能力の高いAGVによっては、高頻度で使用する棚を短時間で搬送できる工夫を行ったり、効率的なルートで搬送するなどの効率改善も行えます。

 

最後に「建設面積の削減」です。軌道を敷設する必要がないため、工場内のレイアウトに変更が起こった場合、マッピングを修正するだけで、これまでと同じように自律走行が可能です。結果的には、運行ルートの変更に伴う工事などは必要ないため、その分のコストや手間、あるいはルート変更の工事期間中の不便さなど、不要となります。 さらに、工場において商品を大量搬送する場合、工場や倉庫内を縦横無尽に通過する大型のベルトコンベアを設置しますが、ベルトコンベアを敷設する分、建設面積を余分に取らなければならなくなっていました。しかしAGVの採用で工場内のベルトコンベアは不要となります。

新設工場の場合、ベルトコンベアを設置する予定だった面積やコストが削減できますし、既存工場であれば、ベルトコンベアによって分断されていた作業動線を確保できるようになり、業務効率を図ることもできます。

 

AGVの導入で時間短縮と業務効率へ

食品工場におけるAGV活用法としては、例えばこれまでは人が行っていた空のパレットの移動に有効的に働くでしょう。人が運ぶためにある程度、量に限界がありましたが、AGVにより大量に搬送が可能となります。また、商品を運ぶ際にも人が運んでいた量よりも多く搬送できますので、時間短縮・業務効率にもつながっていきます。

自律走行のできるAGVは無人搬送「車」というよりも、無人搬送「ロボット」と言っていいくらいの有能性を持っているため、工場内運搬はベルトコンベアからAGVへと大きく変わっていくのかもしれません。


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